2010年10月14日木曜日

イキな演出

思い返せば今年のレンジャースは波乱万丈だった。




春先にはロン・ワシントン監督のコカインスキャンダル、シーズン中も球団のチャプターイレブン申請から、ノーランライアンを筆頭とする新オーナーグループへの身売りと、何かと球場外で話題の尽きないチームだった。











                       
                     
                    
                       
                         
しかしそんな環境だったっからこそ?か一致団結した選手たちが地区優勝を果たし、一時はまた今年もダメか、、とファンを落胆させながらも、レイズを破り、球団史上初めて、リーグチャンピオンシップまで駒を進めた。
































尚、これまでリーグチャンピオンシップにすら出場したことが無いチームは、ア・リーグではレンジャース、ナ・リーグでは新興のナショナルズのみだった。。。





さて、先日リーグチャンピオンシップを決めた夜、こんな一幕があった。





















かつて超高校級スーパールーキーともてはやされながら、長らく薬物・アルコール中毒に溺れ、一度は廃人の淵まで転落したものの、レンジャースに拾われ、08年に見事復活を果たした、ジョシュ・ハミルトン(今年も見事.359の高打率で首位打者のタイトルを獲得)。



























9月に地区優勝を決めた夜、クラブハウスでは恒例のシャンパンファイトが行われていたが、ハミルトンはアルコール依存症の過去と決別するため、シャンパンファイトに参加せず、一人教会で祈りをささげていたと言う。。。






それを知ったチームメイトは、今回は彼もシャンパンファイトに参加できるようにと、サプライズでシャンパンの代わりに、ジンジャーエールを用意し、輪の中に参加させたのだ。


























こうしてメジャー史上初?となる世にも珍しい『ジンジャーエール・ファイト』が始まった。関連の記事は米国でも大きく取り上げられていた。





日本でも未成年の選手がビールかけに参加出来ない。と言ったケースが過去にもあったかと思うが、こういった形での演出はなかなか粋だなと思った。





ワシントン監督も輪の中に囲まれ、腰を振ってダンス。大いに喜びを表現していたな。こんなところに、今年のレンジャースのチームワークの良さを垣間見てしまった。




























ドラッグと酒で廃人寸前だった男に手を差し伸べ、プレッシャーに耐えきれずコカインに手を出した監督に、”立ち直るチャンス”を与えた球団首脳の英断と、それに見事勝利で応えたチームワーク。





彼らがリーグチャンピオンシップで、いかにもエリート集団然としたヤンキース相手に暴れまわる姿は、かなり爽快なハズだ。明日からの戦いに、大いに期待したい。

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