2009年12月10日木曜日

富豪の道楽

あの、メルセデスベンツが、現在上海に建設中の新アリーナの命名権(ネーミングライツ)を獲得した。





このアリーナはアメリカのエンターテイメント企業であるAEG(※後述)とNBA、上海のエンターテインメント企業によって建設されている多目的アリーナで、2010年5月に開幕する上海万博の施設としても期待されている。













貝のような形状の美しいデザインが特徴で、高級スイートルームやVIPクラブ、横を流れる河を眺望できるレストランが設置されるほか、20,000平方メートルのショッピングエリアも併設される。しゃれおつ。















アリーナ名は「メルセデスベンツアリーナ」になる予定で、上海万博が終わった後、2011から10年間の複数年契約となる。契約金額は米国ロサンゼルスのステープルズセンター(ご存じLAレイカーズ等の本拠地)の命名権12千万ドル(約108億円)を超えると見られている。メルセデスベンツは、急拡大している中国の高級車市場でのブランドの構築と浸透を図ろうとしており、本国ドイツ国外では初めての契約となる。。。






不況に直面している米国のプロスポーツリーグは、中国市場を睨んだ動きを活発化している。今回大きな命名権契約となったこのアリーナもNBAの中国進出の拠点になることが予想されるため、衰えることを知らないNBA人気が今回の契約を後押ししたともいえる。






先月訪れた東京モーターショーでは、ほぼすべての外国車メーカーが出展を見合わせて、上海モータショーにすべて照準を合わせ、そっちに出展していたしね。。。どうも最近景気のいい話しは中国をはじめとるする、新興国に持っていかれている気がする。





んで今日は、上記のアメリカのエンターテインメント企業『AEG』こと、Anschutz Entertainment Groupについて。






尚、AEGではなく、AGEとなると、若者の間ではアゲと呼ばれ、AGE嬢(アゲ嬢、アゲージョ)なんて言葉も最近では有るらしい。





さてAEG、日本ではあまりなじみのない会社かも知れないが、アメリカのスポーツ業界ではかなりの巨人である。





皆さんご存じの『IMG』はどちらかというとプレイヤーのマネージメント等、”ソフト”が強みなのに対し、AEGは”ハード”(ハコやチーム)が強み。





AEGはフィリップ・アンシュッツというアメリカでも屈指の大富豪が作った会社で、LAレイカーズ、LAクリッパーズの本拠地である、「ステープルズ・センター」を始め、先の上海アリーナのように、全米だけにとどまらず、世界中に40以上のハコを保有・運営・管理している。               

                                                            

 


また以前ベッカムが移籍し、話題になったMLS(メジャーリーグサッカー)のLAギャラクシーはじめ、サッカー、ホッケー、テニス、のプロスポーツチームも数十保有している。


























以前、テキサス・レンジャースのオーナーでもあり、リバプールFCを買収したトム・ヒックスと『Hicks Sports Marketing』のハナシをしたことがあったが、AEGはそれをもっとガッチリ組織化してデカくした感じである。





やっぱ世界中どこでも、大富豪の道楽の究極は、プロスポーツチームのオーナーに行き着くのかね。。。

























ちなみにマイケルの『This Is It』ツアーを実現させた(させかけた)のも、アンシュッツであり、彼がタニマチ的に多額の出演料をマイケルに約束し、ツアー会場となる予定だったロンドンの「O2アリーナ」も、しっかりAEGの持ち物である。





結局マイケルの死によってツアーは実現しなかったが、リハーサル映像を集めて編集した映画版『This Is It』の舞台となっていたのは、同じくAEGのステープルズセンターであり、イベント・興行の仕切りもAEG LIVEという子会社が請け負っていたのだ。




















しかしこれだけアンシュッツは多種多様なハコやチームを保有しているのに、野球チームは一つもないのが気になる。ポリシーなのか、好きじゃないのか、興味がないのか分からないけど。





まあ、そういうことで野球とは直接関係ないハナシに終始してしまったが、知っておいて損は無いかと思ったまで。たまには真面目な感じでそのまま終わりたい。

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