2008年10月30日木曜日

結末

サスペンデットによって史上初めて中断されていたワールドシリーズは、もう1日の順延ののち、6回ウラからゲームはリスタートされた。



テンポの良い攻撃と守備で、あっという間、1時間ほどの勝負だったが、結果フィリーズが28年ぶりのワールドチャンピオンに輝く。






















まあ、今日の勝負云々より、エース・ハメルズがシリーズで2勝し(MVP受賞)、4番・ハワードが目覚めたフィリーズに対し、エース・カズミアがシリーズ2敗、4番ロンゴリアが急ブレーキとなってしまったレイズでは、その時点で勝負ありであった。




また岩村の勝負どころでのエラーが度々失点に結びついてしまい、何とも本人にとっては歯がゆい結果となってしまったことだろう。




しかし誰がカズミアを、ロンゴリアを、岩村を責めよう。























まさかレイズがヤンキースとレッドソックスを破ってア・リーグ東地区で優勝するなんて、ホワイトソックスを破ってリーグチャンピオンシップシリーズに進むなんて、レッドソックスを破ってワールドシリーズに進むなんて、誰も想像もしてなかったに違いない。




MLBの底辺に長らく停滞していたレイズが成し遂げたことは、恐らくどのチームにも同等、もしくはそれ以上の可能性があるということ。これが一番大きなポイントで、来季以降も他の弱小チームのファンにとっても大きな希望となるだろう。




こうしたレイズのような実績が、下部チームの観客動員の底上げにつながり、結果MLBリーグ全体が成長し続けるという好循環に繋がるワケである。しかしながらコレは単なるマグレではなく、先も述べた収益分配制度や、ウェーバー制ドラフト等、そういった”仕組み”がシッカリ機能している証拠であると言うことができる。




かくして”近年稀に見るジミなワールドシリーズ”も非常に意義のあるものだったと、終わってみて再確認した次第である。




完全に余談だが、この耳付きキャップが欲しい。冬の野球やゴルフにもってこいではないか!

















さてその数時間後、東海大相模・大田泰示の交渉権を巨人が得る。さすがにドラフトで抽選を連戦連敗していたラーハーも、後輩だけは外さなくてホッとしているハズ。




しかし、この大田君、あの日横浜スタジアムで観戦していた皆さんはもうお気付きのはずだが、なぜか毎年ドラフトに登場する「10年に1人の逸材」とはワケが違う。




デカは彼の打撃に関してとやかく評論できる立場には無いが、やはり抜群の身体の大きさとバランス(スタイル)の良さ、足の速さがポイントと思う。中田翔と決定的に違う点は”アスリート”としてのポテンシャルの高さである。






















松井を超えるプレイヤーになることを本気で期待せずにはいられない。




唯一大田くんのバランスが悪い点を挙げるなら。。。顔の長さの割りに、極端に狭いオデコくらいだろう。キャップをカブっても前髪が見えてしまうので、それだけは注意していただきたい。



2008年10月22日水曜日

古豪vs新鋭

昨年のワールドシリーズ(以下WS)が始まる前にコロラド・ロッキーズについて書いたことを思い出し、記録を辿るとちょうど一年前だった。




今年のWSは、お馴染み『タンパベイ・レイズ』と『フィラデルフィア・フィリーズ』ということで、昨日の夕刊フジは”史上稀に見るジミな組み合わせ”なんて揶揄していたが、どうだろう。




「古豪vs新鋭」。こんな着眼点で試合観戦すればちょっとは興味が増すかも。




そんなワケで今日は軽くフィリーズのハナシを。




そもそも1998年に誕生した、MLBで最も新しいチームであるレイズと(ダイヤモンドバックスも同期)、1883年に誕生したフィリーズとは何と年の差115年!




ちなみにフィリーズは誕生以来一度もチーム名、フランチャイズ@フィラデルフィアを変更しておらず、意外にもこれはアメリカのプロスポーツ史上最も長い歴史を誇っている。




フィラデルフィアと言えばアメリカ独立宣言の舞台となり、アメリカ誕生の地として知られているが、フィリーズのチームロゴも例外なく、象徴的なリバティベル(自由の鐘)がかたどられている。(ひび割れまで再現している芸の細かさ!)


















余談だが、同じくフィラデルフィアをフランチャイズにしているNBAの76ers(セブンティシクサーズ)は、独立宣言が採択された”1776年”にちなんでいることはあまりにも有名。













フィラデルフィアやボストンはアメリカ屈指の古都というだけあって保守派が多いのか、長らく黒人(アフリカン・アメリカン)の選手の受け入れを拒否していた事実も。




しかし今となっては、ライアン・ハワードや、ジミー・ロリンズといったアフリカン・アメリカンのスター選手がチームの看板を張っているのは何ともアイロニー。いや、エエことや。




















歴史は長いが、本拠地のシチズンズバンク・パークは開場からまだ4年と新しく、バリバリのネオ・クラシックの好球場(by HOK)として、すこぶる評判が良い。残念ながらデカはまだ訪れたことが無いが、NYやDCなど東海岸を訪れた際にはフィラデルフィアまで足を伸ばすのも悪くないだろう。




















その際には全米一有名なマスコット、フィリー・ファナテックにセイハローも忘れずに☆





伝統のフィリーズが勝つのか、若さと勢いのレイズが勝つのか、明日から暫く目が離せない。

2008年10月20日月曜日

雑談

やはりパパの神奈川野球事情と、大学野球に関する知識にはかなわないと改めて痛感したが、今回はダラダラとその周辺のハナシを。





先日引退した鈴木尚典の伝説の弟、章仁はパパの指摘通り、横浜高校卒業後、法政大学に進学。4年生時はプロへ進むか?という声もあったようだが、結局名門社会人チーム、三菱ふそう川崎に進んだ模様。





となれば一時はネギヒロさんと同僚だったのか。尚、同チームは今年度限りでの解散が決定している。。。





結局、鈴木章仁の消息は以降不明となっており、どこかで手がかりを掴んだらまたこの場で報告しよう。





さて、秋の関東大会の組み合わせが決定した。先述の通り、11/1~5まで神奈川県で開催されるが、今年は横浜も、浦学も、常総も居ない、極めてシブめのラインナップとなっている。

























くれぐれも連休最終日は無計画にゴルフなど予定されないように!





尚、まだ構想段階だが、また企画する予定なので、後輩達には頑張っていただき、年末・年始には祝勝会も兼ねてといきたいところである。





その前11/1(土)には佑ちゃんが六大学の優勝を決めると言っているが、全力で阻止すべく神宮にも足を運びたいところ。連勝すればプレーオフに持ち込み、逆転優勝の可能性も残している。





しつこいようだが、観戦前にラストゲームは要チェケラ。





日・米、プロ・アマ問わず、近づきつつある野球シーズンの終わりをゼイタクに楽しもう。

2008年10月16日木曜日

マニアの巣窟

日本が世界に誇るプラモデルメーカー『TAMIYA』が、先月新橋にかなり大きい直営店を出店し、静かなブームが起きている。





お約束のクルマ、戦闘機、戦艦シリーズから、なつかしのミニ四駆、ラジコン類までとにかく圧倒的な品揃えを誇る。





店は駅からも遠く、若干目立ちにくいところにあるにも関わらず、多くの中年のサラリーマンが童心に戻り、連日賑わいを見せている。皆さんも昔ミニ四駆やプラモデルにハマった経験がおありかと思うが、デカも例外ではなかった。











仮にプラモデルでなくとも、人それぞれ何かしら意図的に収集している(もしくは、つい収集してしまう)アイテムがあるかと思う。





例えばご当地キティや、昔流行った地名入りのちょうちん、葉巻、DVD、レコード、デジタルアイテム等々。。。




もともと収集グセのあるデカは、今となってはやはり野球関連アイテムをついつい集めてしまう傾向にある。




サイン入りボール、ユニフォームやバット、なんかは当然だが、試合観戦した日のチケットやスコアカードなんてものまでナカナカ捨てられずに結局ストックされている。





先日、初めてメジャーリーグを観戦した祖父が、球場内で売ってるチームのロゴ入りビールカップをコソコソ洗って持ち帰ってる姿を見て、なるほど血は争えないなと確信したりした。





こんな性格なので、職業柄あまり大きな声では言えないが、捜査の合間に仕事を忘れてついついお宝をゲットに走ってしまうことが多々ある。





また、いつからか、訪問先の野球場で「ピンバッチ」を購入することを自らノルマとするようになってしまい、必ずチームストアでスタンダードなチームロゴタイプから、”○○チャンピオン記念”タイプや、”○○年周記念”タイプ的な限定品を物色するのが密かな楽しみになっている。





今はダンボールの中に無造作に突っ込まれているお宝たちを、いつかは自分の家に趣味の部屋を作って、自分なりにディスプレイして眺めていたいなんて、ちっちゃな夢を持っている。






さて、問題はお宝たちを”どのように保管し、且つクールにディスプレイするか”ということだ。





意外と困るのがサインボール。大抵は部屋のどこかに転がしたままにしているか、そもそもどれが誰のサインだか分からなくなってしまうこともある。






そんな時にお薦めなのがUltra Pro社製のアクリルケース。サインをしてくれた選手のベースボールカードとボールを一緒にディスプレイすることで、一目瞭然クールなイデタチとなる。デカはこのスタイルを推奨していきたい。























ちなみにUltra Proはあらゆるコレクターの為に、常に最適のソリューションを提供してくれる一流メーカーとして名高い。例えばこんなアイテムたちも見事にディスプレイさせてみせる。









ベースボールカードはカリスマショップ『Card Fanatic』@渋谷で探せば良い。プレイヤーによって金額は異なるが、1枚50円くらいから販売しており、ほぼ全てのニーズに対して応えてくれる圧巻の品揃え。






ベースボールカードだけでなく、サイン入りユニフォームや、バット、フィギュアなどが店内には所狭しと陳列されている。





















さらにMLBだけでなく、NBA、NFL、サッカー、F1、ゴルフとありとあらゆるジャンルのお宝を提供してくれる。オンライン上でも販売しているが、是非一度ショップに足を運んで頂きたい。



渋谷駅から徒歩1分以内、お世辞にもキレイとは言えない小さな雑居ビルの一角。こんなトコロに胸躍らされるトレジャーアイランドが広がっているとは。。。





”いかにも”なファンに混じって、マニア過ぎるスタッフとの掛け合いを心行くまで愉しむが良い。きっと目当てのアイテムを発見できるハズ。





もちろん『Card Fanatic』ではUltra Proのディスプレイアイテムも充実のラインナップで取り扱っているので、一石二鳥のショッピングになるのは言わずもがな。





たまには週末を利用して、久々に愛すべきコレクションたちと向き合うのも悪くないかもしれない。

2008年10月8日水曜日

快挙

パパに指摘され、気付いたらまた優勝してました




すません、このタイムリー感の無さ、野球刑事失格です。




秋の県大会優勝は実に49年ぶりとのこと。




今年は神奈川で関東大会が行われる為、代表校は3校。しかも1位の慶應はシードとなる。




ということは、、、既にベスト8入りしていることになり、もしや・・・




そうでなくとも1勝すればベスト4入りとなり、来春行われるセンバツへの出場がほぼ確実視される。




ということは、、、3季連続での甲子園行きとなり、創部以来初の快挙となるらしい。




大会前からウダウダ言うのはご法度と百も承知だが、最近巷ではこう呼ばれているらしい




そりゃそうだ。




おいデカ、年々感動が薄れてないか?と自問自答するが、まあ何度甲子園に出ようと、強かろうと弱かろうと、球友と肩を組んで歌う若き血が楽しみなだけ。そう自ら言い聞かせている。




全然関係ないけど、若き血の中の「陸の王者」は”六大学の王者”、つまり「六(りく)の王者」だったの?ジミにWiki情報ですが、教えてうんちく。
 



尚、関東大会の組み合わせ抽選は10/17(金)、大会は11/1(土)~5日間で行われる。




久々の神奈川県開催だし、連休を利用して気軽に観戦に訪れることが可能だ。




と思いきや、ふと予定を確認したらその週はちょうど大阪出張に出掛けており、超人的なタイミングの悪さに人知れず落ち込んだ。




どうせならセンバツ期間中に出張したいわ。。。




エンジョイ・ベースボール♪

2008年10月7日火曜日

天才

昨日、広島東洋カープの前田智徳が2000試合出場を達成したという記事が、スポーツ新聞各紙にちっちゃく載っていた。


















プロ野球史上41人目とのことだが、度重なるケガと戦いながら良くぞここまでと、昨年の2000本安打達成に引き続き思った。かつて両足のアキレス腱にメスを入れながら、この大記録を達成した選手はいただろうか?





「無冠の帝王」といえば真っ先に清原を思い浮かべるはずだが、いまいち番長派閥ではないデカとしては、真の「無冠の帝王」こそ前田智徳であると言いたい。




















プロ野球界最後の”サムライ”の集大成に是非注目だ。





時をほぼ同じくして今日、横浜ベイスターズの鈴木尚典、戦力外通告のNewsが飛び交う。記事によると現役続行の意思は薄く、2軍コーチに就任するのではと推測されている。





その昔、巨人ファンだったデカも、全盛期の尚典にはカナリやられた思い出がある。右へ左へ、独特の腕をたたむインパクトから幾度と無く勝負所で、決定打を叩き込まれた。




















共に”天才”と称えられた打撃で一時代を築いた大打者であり、また共にあの落合博満をも唸らせた才能の持ち主であった。



















そんな二人を極限まで交わらせた思い出は1998年のシーズン最終戦、横浜vs広島。打率首位の鈴木尚典を僅か2厘差で追う、前田智徳。





ところが鈴木の首位打者獲得を後押しすべく、横浜投手陣が、前田を全打席敬遠するということが確実になった時点で前田は試合開始を待たず、荷物をまとめて球場を後にしてしまった。





「ファンにみっともないものは見せられない」と言い残し・・・





結局この年は鈴木が前年に引き続き、2年連続首位打者に輝き、大魔神擁する横浜が38年ぶりの日本一を決めた。 





ふとそんなハナシを思い出させた、2つのNewsだった。





職人気質の寡黙な天才。





様々なスター像があってしかるべきと思うが、いつの時代もこんな選手についつい憧れてしまう自分がいる。





同時に、昨今の派手な演出や、パフォーマンスに慣れてしまった我々野球ファンも、本当のファンサービスとは何かをもう一度冷静に見つめ直す必要があると感じた。





”卓越した天才技をファンに魅せる”。





これに勝るものは無いのかもしれない。

2008年10月3日金曜日

2008NLDS 注目ピッチャー 

プロ野球が例年に無い盛り上がりを見せているお陰で(ある意味いいことだと思う)、若干存在感の薄いMLBポストシーズンを、”ピッチャー”に注目しながら独断と偏見でハナシていこうと思う。





今回は普段あまりにメディアに取り上げられないナ・リーグ編。(ア・リーグ編をやるかは気分次第。)





まずは、ミルウォーキー・ブリュワーズなんと26年ぶり!!のポストシーズン出場の原動力となった、CCサバシア。あれっ、こんなとこに移ってたの?なんて読者の方もいらっしゃると思うが、今季途中にインディアンスから移籍した7月以降、11勝とチームの大黒柱として活躍。






















プレーオフ進出の掛かったシーズン終盤戦では、志願の中3日登板を繰り返し、ファンを泣かせた。サバシアくらい将来有望な投手であれば、無理して選手生命を縮めるようなリスクを負わなくてもいいと思うものだが、、、特に今のメジャーでは珍しい心意気のある若者である。





昨年のプレーオフではレッドソックス相手に思うようなピッチングが出来なかったが、今年はフィリーズ相手に堂々たるピッチングを期待している。





さて迎え撃つフィリーズの打撃陣はライアン・ハワードやチェイス・アトリーという若手スターが目白押しが、投手の精神的支柱は、ジェイミー・モイヤー。マリナーズで活躍していた時は日本でもおなじみだったが、何と今年で御歳46!!























にも関わらず、昨季(14勝)、今季(16勝)ともにチームトップの勝利数。今世紀に入ってもこのレトロタイプのストッキングを履きこなすあたり、中年のプライドを感じる。





ちなみに契約交渉は代理人が行うことが当たり前になったこのご時勢で、モイヤーはいまだに自らチームと直接交渉を行うという、稀なメジャーリーガーだということも付け加えておこう。





ドジャースの斉藤・黒田の両投手はレギュラーシーズンがイマイチ煮え切らない結果だったので、是非ともプレーオフでは頑張っていただきたい。





何気にチャン・ホ・パクやグレッグ・マダックスもドジャースに復帰しており、オールドファンも楽しめる顔ぶれと思われる。 特にマダックスは若き日に所属した古巣カブスとの対戦に注目が集まる。
























対するは100年ぶりのワールドチャンピオンを狙うシカゴ・カブス。やはりキャラが立つのはエース、カルロス・ザンブラーノ。




















150Km/h中盤のストレートとブーメランのようなスライダーが特徴のパワーピッチャーで知られる一方、スイッチヒッターで強打という顔を併せ持つ異端児。今年も1試合4安打を記録したり、自ら完投&決勝HRを放つなど、往年の堀内恒夫もビックリのワンマン相撲をとる。





たまにマジで代打で登場するので要注意である。





時には試合中にチームメイトと殴り合いのケンカをするほど感情の起伏が激しいワンパクとして、またかなりの我がままとして知られている。写真を見ただけでも悪童のニオイがプンプンするだろう。





ユニフォームのデザインにはこだわりがあるようで、何故かオルタネイト・バージョン(通常のカブスのピンストライプではなく、上半身が青一色のやつ)を好んでいるらしく、自身が先発登板する日はこれを指定してチーム全員で着用する。





聞いた話だが、日本でも昨今流行の”復刻ユニフォームデー(昔のユニフォームでプレーするやつ)”をカブスで企画したところ、運悪くその日の先発ピッチャーがザンブラーノになってしまったらしい。





復刻ユニフォームが気に入らなくて登板を拒否するのでは、とチーム関係者はかなり焦ったらしいが、結果的にそれを見て「クール メーン」と言って気に入ったらしい。





要は気分屋なのだろう。まだまだ27歳、いろんな意味で今後メジャーの歴史に名を残すかもしれない彼にも是非注目して頂きたい。